家を買いに...3

 家に関する本を買いまくり、気が付けば手元に12冊もたまっている。
 さらに「住宅情報」を毎週買っていて、もう2万円近くの出費なのだ。
 そして、不動産関係の折り込み広告はすべてチェックするようになった。
 それで一戸建てに関してわかったこと。

  1. 土地だけの物件は少ないし、あっても割高で建築条件付(指定業者が家を建てる)が多い。
  2. ましてや百坪の物件など殆どない。
  3. 30〜40坪程度の一戸建てでは駐車場を確保すると菜園を作れるような庭は持てない。
  4. 建て売り物件は割安だが、建物自体の善し悪しは素人では解らず、欠陥住宅をつかむおそれがある。
  5. 不動産に関して格安物件には必ず理由がある。
  6. 建物の資産価値は20年〜25年でなくなってしまう。
 うーむ。なかなか夢を叶えるハードルは高い、というか殆ど無理なのである。
それでは、妻の希望はというと
  1. 駅から徒歩10分以内(現在徒歩25分)
  2. 3LDK(それ以上は掃除が大変だから必要無い)
  3. 駐車場付(現在駐車場まで徒歩8分)
  4. カウンターキッチン(台所仕事中、家族に背を向けたくない)
 うーむ。シンプルにして現実的である。
 これならば希望に添う物件は無理なく見つけることができるだろう。
 勿論、いまどき洗面所のない物件はない。(^o^)

 それで、現実的な妻の希望に私の夢

  1. 100インチのスクリーンを吊れる12畳以上の居間
  2. 最低でも5坪(16.5u)の菜園
 を無理矢理ねじ込んで物件探しをはじめた。
 100インチのスクリーンにこだわる理由は「ホームシアターへの夢」を見て欲しい。
 菜園についてはなぜか?というと
 小学5年生から6年生の2年間、実家のマンションと道路の隙間(約2坪)を勝手に耕して野菜作りをしていたことがある。
 トウモロコシ→葉は茂ったが、実は付かなかった。
 ダイコン→'す'が入ってしまいたべれなかった。
 キュウリ→ウドンコ病にかかり全滅。
 ほうれん草→葉が大きくなるまえにトウが立ってしまった。
と、失敗の連続であったが、土壌改良に努めサヤエンドウはかなりよい収穫が出来た。
 また、窒素、燐酸、カリという肥料の3大要素や酸性質の土壌には石灰を撒いて改善する方法などの知識を本によって得ることができたし、日々成長する植物を眺めて満足していた。
 そう、子供心に野菜を育てて収穫する喜びを知ったのだった。
 しかし、その喜びも長くは続かなかった。
 市の道路計画によりこのささやかな菜園は無残にもアスファルトに押し固められてしまったのだ。
 そしてそのとき、
 「将来もし家を持つことができるなら、野菜作りの出来る庭を確保しよう」
 と堅く心に誓ったのである。

つづく。


(C)Ken Nishijima 1999.5