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「ドン・キホーテ」は、17世紀はじめにスペインの作家ミゲール・デ・セルバンテスによって書かれました。バレエでは、キトリとバジルという恋人たちの話が軸となるため、主役は彼らとなり、スペイン情緒たっぷりの楽しいストーリーが展開されます。 |
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(写真)第1幕キトリとバジルのパ・ド・ドゥ:酒井はな/小嶋直也 撮影:瀬戸秀美/提供:新国立劇場 |
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スペイン、ラ・マンチャ地方の古びた小さな館。騎士道小説の読み過ぎで、自分をすっかり勇敢な騎士だと思い込んでしまったドン・キホーテは、諸国を旅して手柄をたてようと思い立ちます。従僕のサンチョ・パンサをお供に旅立つのでした。 |
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港町バルセロナ。宿屋の看板娘キトリは、床屋のバジルと恋仲ですが、金持ちの貴族ガマーシュと結婚させたい父親ロレンツォは、ふたりの仲を認めません。でも、キトリは気取り屋のガマーシュなんて大嫌い。 そこへドン・キホーテとサンチョ・パンサ登場。ドン・キホーテはキトリを見るなり、理想の姫君ドゥルシネアと信じ込んでしまいました。キトリをめぐる四角関係で町中が大騒ぎの間に、キトリとバジルは逃げ出してしまいます。 |
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◆第1場◆ ふたりが逃げ込んだ先は、町外れの居酒屋。でも追いかけて来たロレンツォに見つかってしまいました。バジルは「キトリと結婚できないなら死ぬ!」と言って、胸にナイフを突き刺し倒れてしまいます。彼に取りすがって泣くキトリ。 ドン・キホーテは、バジルの最後の願いをかなえてやろうと、ロレンツォにキトリとの結婚を認めるよう迫ります。ロレンツォがしぶしぶ認めた途端、死んだふりをしていたバジルは飛び起き、ふたりは大喜びするのでした。
◆第2場◆
◆第3場◆ |
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公爵の館。キトリとバジルの恋物語をサンチョ・パンサから聞いた公爵夫妻は、ふたりの結婚式を開いてあげることにしました。ドン・キホーテ主従も招かれ、華やかな宴が繰り広げられます。 ふたりの幸せな姿を見届けたドン・キホーテ主従は、人々に見送られ、再び遍歴の旅へと出発するのでした。 |
【参考文献】新国立劇場「ドン・キホーテ」公演('00)パンフレット、「バレエ101物語」(新書館) |