主人公ヨハンは、ウィーンまたはパリの上流社会の紳士。魅力的な妻ベラと5人の子供たちに恵まれているが、夫婦は倦怠期。ヨハンは、夜ごと、皆が寝静まると、夜遊び用の“こうもりの翼”をつけて出かけてしまう。
　夫の浮気に悩むベラ。夫妻の友人ユルリッヒは「浮気な夫を引き止めたいなら、いつでも自分自身であると同時に、別人のように振る舞いなさい。変身する特権を御主人に許してはいけない」と意味深長なアドバイスする。ベラは、おしゃれなドレスに着替え、夫の後を追ってウルリックとともに夜の街に繰り出す。
　２人が向かったのは、ヨハンの行きつけのナイトクラブ。着飾った紳士淑女がダンスと恋の駆け引きを楽しむ社交場。ベラが現れると居合わせた紳士たちはみな、彼女に夢中になる。セクシーなドレスで踊るベラは、家庭での清楚な姿とは別人なので、ヨハンも自分の妻とは気付かず、夢中になる。そして、ベラが姿を消すと“こうもりの翼”をつけて、後を追う。
　ベラとウルリックが、次に出かけたのは仮面舞踏会。ジプシー風の装いで妖艶に踊る謎の美女、実は自分の妻に、ヨハンは猛烈にアッタクする。ところが、決闘騒ぎに巻き込まれたヨハンは、駆け付けた警官に連行されてしまう。ベラが装いを変えて、牢につながれたヨハンを訪ねると・・・。