第1場【パリ近郊の宿屋の中庭】
人々でごった返す宿屋の中庭で、レスコーは修道院に入る妹マノンを待っている。到着した馬車から、マノンと老紳士が降り立つ。老紳士がマノンに執心の様子に気付いたレスコーは、老紳士にマノンの身柄について、取り引き話をもちかける。
その間にマノンは若き神学生デ・グリューに出会い、恋におちる。そしてマノンが老紳士から盗んだ金を手に、ふたりはパリに逃げてしまう。
その場に居合わせ、マノンに興味をもった富豪のムッシューG.M.から、マノンの身請け話をもちかけられたレスコーは、金に目がくらみ、マノンを探し出して、G.M.に引き渡す約束をする。
第2場【パリ、デ・グリューの下宿】
ふたりは、パリのデ・グリューの下宿で暮らしている。父親に手紙を書くデ・グリューの手を止めたマノンは、彼をどれほど愛しているか告げる。
デ・グリューが手紙を出しに行っている間に、レスコーがムッシューG.M.を連れて現れ、G.M.はマノンに愛人関係を迫る。マノンは、G.M.からの高価なプレゼントに心を奪われ、愛人になることを承諾する。
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