「くるみ割り人形」ものがたり
第1幕

 クリスマス・イブの夜、マーシャの家ではクリスマス・パーティが始まります。大きなクリスマス・ツリーが飾られた大広間で、大人も子供も楽しく踊り、余興に盛り上がります。
 マーシャの名付け親ドロッセルマイヤーは、人形劇や手品を見せてくれたり、プレゼントをくれるので子供たちの人気者。マーシャは、ドロッセルマイヤーにもらったくるみ割り人形が気に入り、大喜びです。
 夜もふけ、パーティもお開きです。お客たちがいとまを告げ、帰っていきます。マーシャもベットに入る時間です。くるみ割り人形を枕元に置き、眠りにつきます。


第2幕

  イラスト

 真夜中、大広間ではネズミの大軍が現れ、くるみ割り人形率いる鉛の兵隊と戦争を始めます。ついに、ねずみの王様とくるみ割り人形の一騎討ちとなり、窮地に陥ったくるみ割り人形を助けるため、マーシャは自分のスリッパを投げつけました。
 すると、ねずみたちは逃げ去り、ドロッセルマイヤーが現れ、くるみ割り人形を美しい王子に変身させます。
 王子はお礼にマーシャを、雪の精たちが舞う雪の国を抜け、お菓子の国へと案内するのでした。


第3幕




イラスト

 お菓子の国では、さまざまな踊りがマーシャをもてなすために披露されます。スペイン、東洋、中国、ロシアの踊りやパ・ド・トロワ、バラの精たちが華やかなワルツを踊ります。
マーシャも王子とグラン・パ・ド・ドゥを踊ります。
やがて楽しい時は終り、マーシャはみんなに見送られ、お菓子の国をあとにするのでした。

目覚めたマーシャは、自分のベットにいることに気づき、すべてが夢だったことを悟ります。そして傍らのくるみ割り人形を、やさしく抱きしめるのでした。

イラスト