【DEEP FEAR】


ジャンル:アクションアドベンチャー
ハード :セガサターン
メーカー:SEGA


【購入動機】
 セガサターン末期にSEGAが満を持して、放った深海を舞台にしたホラーアドベンチャー
毎週雑誌に大きく取り上げられていたし、私の周囲でも期待の新作として話題に上がっていた。ゲーム批評では「深海の持つ恐怖を巧みに生かしたAVGの佳作」と悪いところが一つも挙げられていなかった。

【以外や以外】
 DEEP FEARでインターネットで検索にかけてみるとこのソフトをけなしているページはほとんど無く、大概がオススメだったりする。やっぱ私がオカシイのでしょうか?

【システム】
 システムですか・・・
 バイオハザードそのまんま。!以上!
 ってな訳にはいかないと思うのでちょっと説明。

・ポリゴンキャラが固定視点で移動。場所によりカメラ切替え。
・操作はラジコン操作
・Rボタンで銃構え、Aボタンで攻撃。
・ドアで暗転、読み込みに入る。
・敵が「うあ〜」と言いながらのそのそと歩いている。
・後に犬や蛙も登場。
・要所要所でムービーが入るぞ。
・会話イベントではポリゴンキャラの演技で声優が喋る。
・「○×の報告書」とか「△◇の手紙」とかを手に入れてファイルに閉じてあとで閲覧できる。


 ちなみにシステム以外でも・・・・・・・・
・敵は未知のウィルス(正確にはバクテリア)に寄生された人間や動物。
・もちろん上のことは軍のトップシークレット
・もちろん上の開発には民間企業がからんでいます。
・VTR資料を発見。もちろん映像室で見ます。
・最後には施設爆発。タイム以内に逃げなければGAME OVER


製作者の皆さん!
クリエーターとして恥ずかしくありませんか?

    それとも極一部の上層部による決定なのでしょうか?


【バイオハザードと比べてみよう】
バイオハザード(以下BH)が発売されてから3年近く経って
このDEEP FEAR(以下DF)が発売された訳だがあらゆる面で
BHに劣っている。

・移動について
 決定的なのは1つの部屋の中で視点が多すぎること。特に最初のボス戦の部屋は8畳くらいの部屋でカメラが5個所もある。1、2歩で視点変更。しかも視点変更の時は一度動きが止まるのでメチャテンポが悪い。(まあBH2も視点が多すぎて俺的には×なのですが)その他、部屋から部屋に移るときのアクセスが遅い等。

・戦闘について
 Rボタンで銃を構える訳だがこれが、とても遅い。部屋に入った瞬間に敵がいたら、直ぐに構えてもこちらが攻撃可能な体勢になる前に攻撃されてしまう。

 BHでは上中下に弾を打ち分けることが可能だったがDFでは不可能。

 敵が異様に固い。後半は雑魚でも弾を数十発も当てなくては倒せない。まともに闘っていたら直ぐに弾がなくなる。走り抜けた方が全然楽だったりする。

 敵に弾が当たっても血のエフェクトが出ないときがあり弾が当たってるのかどうか分からない。これが一番悪いところ。どう見ても弾が当たってるだろうという角度でも弾が当たってないときもあるのだがこれも命中しているのかどうか判断できない。壁に弾が当たったら銚弾の音を入れるなりしてくれればいいのに。最後のボスのプロトタイプと闘ったときは至近距離で銃を打っても当たっていない時があった。やけに固い敵やなあと思っていたら。ライフル540発全部使ってた。

その他、銃の音がヘコイとか、水中でも敵や自分の声が同じとか

・なぞ解きについて
 そんなものはありましぇーん。ゲーム批評さんは「AVGの佳作」って・・・これのどこがアドベンチャーなんでしょうか。ただのお使いのオンパレードです。

 −−−中盤の一幕−−−
  (場面:DNエリアの深海スーツが必要だがDNエリアがふさがって入れない)
ダニー「トーチのガスが切れたから取ってきてくれ、シャロンが知ってる」
  (遠い遠いシャロンの所へ)

シャロン「ああ、あっちにあるよ」
  (俺はガスを持ってダニーの所へ)

ダニー「深海スーツのことはアンナに聞け」
  (しゃーないのでアンナの所へ)

アンナ「深海スーツは部品が足らんから取ってきて」
  (部品部屋まで行くが箱の蓋が明かない)

アンナ「ガムガンがいるから、ダニーに聞いてみな」
  (またダニーのところへ)

ダニー「ネイビーエリアに行ってガムガンを取ってこい」
  (以下、お使いは続く)

おらぁーっ!おまえらもちょっとは動け!
もう一度言わせてもらいますが、
これのどこがアドベンチャーなんですか?
最後までこんな感じでいろんな奴の言う通りに動くだけでOKです。

【その他】
 会話イベントの前後とかアイテム取るとき等、必要ない所にいちいち暗転がはいります。(おそらくアクセスしてる・・それでも暗転はなあ)イベントのテンポを悪くするのに一役買っています。

 敵のデザインはなかなか良い。クリーチャーデザイン韮沢靖とあるが、むしろ彼よりも彼のデザインしたキャラクターをポリゴンに書き起こしたデザイナーを評価するべきだろう。
 音楽、川井憲次とあるが、この人は映画のリングやパトレイバーを担当した人でもある。リングはよかったが、DFはたいした特徴もなかった。悪くはないが、正直にいえば無理に外部の人間を使わなくってもSEGA社内のコンポーザーチームの方がもっとマシなもの作ったんじゃないかと思える。主人公の顔はどうみても脇役顔。ムービーでアップにせん方が良かった。

【オリジナルのの要素】
  各部屋の酸素量には限りがあり、エアーシステムで常に酸素を 供給してやらなくてはいけないが、これをうまくゲーム性に 生かせていない。お使いの途中に酸素供給システムの前を 通ったらついでに酸素を補充していけば良いだけだから

【独断の結論】
 厳しい評価になってしまったが、このゲームの製作者にクリエーターとしてのプライドが全然感じられなかったのが一番の要因だ。BHが発売されて3年が経とういうのに、まんまストレートなパクリは見ていて痛々しく、腹立たしくもあった。しかも細かい点で操作性が悪い等普通のゲームとして見ても厳しい点が目立った。

クソゲー目次に戻る

HOMEへ戻る