世界で一番わかりやすい[般若心経」の説明書
《 世界で一番わかりやすい「般若心経)」の説明書 》
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≪般若心経・冒頭の8ページ分を以下に紹介します。実際の本はもちろん縦書きです。≫
***************************《【目次】》*****************************
【目次】
【はじめに】この本の活用方法と特長について【ページ2】
【序文1】般若心経の心髄は「空(くう)」である【ページ3】
【序文2】空(くう)の連発と修行の励行・効能について【ページ4〜7】
【序文3】般若心経が教示するものは何か?暗示するものは何か?【ページ8】
【序文4】玄奘が漢訳した、漢文版「般若心経」と関連事項について【ページ9〜14】
◆ユダヤ教と世界の三大宗教について【ページ15〜17】
◆般若心経【暗唱編】(本文、解釈)【ページ18〜22】
◆般若心経の詳細な解釈編【ページ23〜34、35】
◆般若心経の補足資料【ページ36〜38】
◆◆@【補足資料】般若心経の概要[教示図]
◆◆A【補足資料】般若心経におけるキーワード一覧表
◆◆B〔別添資料〕般若心経別伝「仏になるための道しるべ」
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【はじめに】この本の活用方法と特長について。
●この本の活用方法について。
◇ご家庭のご仏前に常備して、日々、お経をあげる時に使用していただきたいと思います。
〔一八頁の、◆般若心経(はんにゃしんぎょう)【暗唱編】(本文)を参照〕
●この本の特長(PRポイント)について。
◇般若心経を 短時間で、的確に、読者に理解していただくため、全容の絵図化・可視化・抽象化に努めました。
◇全体・全容を把握しやすくするため、1枚(A4サイズ)にまとめた「流れ図(三五頁)」、「相関図(三六、三八頁)」、「一覧表(三七頁)」を作成するともに、それらの中で、図形や、矢印線や、数式を多用しました。
◇修行の効果(有効性)を自分自身で定量的に評価(把握。自覚。採点。シミュレーション)するための指標として、「苦しみの削減量(Z)」、「修行の効率を示す指標(β)」いう新しい指標(ベンチマーク。評価基準)を提示させていただきました。
注記: 計算式 Z=βは、Z が変数 X、Y1〜Y4と「緊密な関係にあることを強調したい」ため特別に考案した数式です。Z の大小に深い意味はありません。〔三六〜三七頁を参照〕
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【序文1】般若心経の心髄は「空(くう)」である。
◆般若心経は、二七六文字(最初と最後の題目の部分を除けば二六二文字)程度と短いながら、仏教の最も有名な経典の一つであり、仏教の心髄を示すものである。
◆当、般若心経は、釈迦の死から約五〇〇年を経て誕生した新興仏教である「大乗仏教」の経典として作成された「(サンスクリット版)般若心経」を、さらに約六五〇年後に、玄奘が漢訳した「(漢文版)般若心経」である。
◆仏教の教えの心髄となるキーワードは、「空(くう)」であり、「無(む)」である。
すべてが空(無)である仏教の世界においては、「唯一絶対の権威者である神」と言う存在はあり得ない。斯様な、仰々しい存在(例外)を認めるわけにはいかない。
従って、「唯一絶対の神」をあがめるユダヤ教、キリスト教、イスラム教などの唯一神教に対して、大半の仏教徒は、淡泊・冷淡・無関心・無縁である。
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◆この場を借りて、キリスト教、イスラム教などの「唯一神教」について、私見を述べたい。
◆◆唯一神教において信仰すべきは、「己の宗教と神のみ」であり、それ以外の宗教を、一切、受け入れない。そのため、異教徒同士の間では、宗教絡みの争いごとや戦争が絶えない。
◆◆かつまた、同じキリスト教やイスラム教の同胞同志であっても、経典・教義の自己解釈の違い(ズレ)から、仲たがいして分派(宗派)抗争を繰り返す。【・・・仏教の世界においても、分派(宗派)抗争は必ずあるわけであるが・・・】
◆◆世界に名だたる「異教徒同士の宗教戦争」と、「同一宗教の中での分派(派閥)抗争」は、唯一神教における歴史が示すとおり、数限りなく繰り返されてきたし、今後も永遠に繰り返されることになる。・・・斯様な繰り返しは、自己主張と独善的論理を愛する唯一神教における、必然の帰結である。
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【序文2】空(くう)の連発と修行の励行・効能について。
(A)「すべては空である」について。
◆般若心経で頻繁に登場する、「すべては空である」という概念(着想)は、
此岸(即ち現世)で、次々と降りそそぐ「苦しみ」の増加に対して、何が何でも、即座に、ストップをかけたいがために考案された「グッド・アイディア(救世主)」であると、筆者は考えている。
◆さらに続けると、般若心経で頻繁に登場する、「すべては空である」という概念(言葉)は、
皮肉を込めた「反語」である。・・・「すべては、空(無)であると言うのは、とんでもない話である。此岸で降りかかる悩みのすべては、とても空(無)にできない、重くて、厄介な存在(難題)ばかりで困っている。」というのが本音であろう。
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(B)新興仏教である「大乗仏教」の観音菩薩が、(紀元前五〇〇年頃の大昔に生存した人物である)「釈迦の高弟である舎利子」に説法する形で、「釈迦の教え」を教示している。〔この設定(スタンス)は非現実的であり、釈迦に対して失礼な話である。〕
●【お釈迦さまは、次の如くおっしゃいました。】(二三〜二四頁、三五頁を参照)
皆さん、修行しなさい。六波羅蜜、即ち、
@布施(施しをすること)、
A持戒(戒律を守ること)、
B忍辱(耐え忍ぶこと)、
C精進(努め励むこと)、
D禅定(心を静かに定めて、物事を正しく判断できる智慧を生むこと)、
E智慧(禅定で生まれた智慧でもって、正しい歩み方をすること)を励行しなさい。
●【お釈迦さまは、次の如くおっしゃいました。】(二三〜二四頁、三六頁を参照)
六波羅蜜を励行する過程で、「すべてが空であること、さらには、すべてが、『(涅槃にふさわしい)安らぎ』に変身すること」を学びなさい。
「触媒」にも、「此岸での苦しみのもと(素)・苦しみの発生源」にもなり得る、
(1)五蘊(人間の体)も、
(2)十八界(人間の感覚機能)も、
(3)十二縁起(事物の生起)も、
(4)四諦(人生の苦しみ)も、
すべては空である。ことに気づきなさい。
修行して、「(1)〜(4)のすべてが空である」ことに気づいたならば、あなたは、此岸から、苦しみも煩悩もない涅槃の世界(彼岸)へ渡ることができます。
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(C)「六波羅蜜の励行による修行の効能」と「修行の過程で生まれる触媒作用」について。
形ある物体の「ドライアイス(固体CO2)」は、常温で放置されても
「昇華」(・・・この昇華を、「理化学性昇華」と呼ばせていただきたい・・・)して
気体(CO2ガス)になり、即座に地上から消滅する。が
、
無形の、精神的な存在である「苦しみ」は、無策のまま放置されては何も起こらず、
心中(しんちゅう。精神の世界)に残されたままの状態で、消滅させることができない。
・・・・・・それではイケナイ、困る。
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『さて、「苦しみ」は、どんなプロセスをたどるのか?』【三五〜三六頁を参照】
◆此岸で次々と降りそそぐ「苦しみ」は、
六波羅蜜、即ち、「@布施、A持戒、B忍辱、C精進、D禅定、E智慧」を励行する「修行」の効能により、
「精神性昇華」を遂(と)げ、生まれたての赤ん坊固有の如く純粋な「無垢の生地(ムクノキジ)」、即ち、
「原始の生地(ゲンシノキジ)」にリセット(初期化)される。
◆リセット(初期化)された「(苦しみから生じた)無垢の生地」は、
「修行」の過程で絡(から)む「五蘊、十八界、十二縁起、四諦」固有の作用・働き・効能を『触媒』として、
「改質・転換」が行われ、彼岸の「安らぎ」に変身する。
即ち、「安らぎ」に生まれ変わる。
・・・【末尾三五頁の「理化学的分析に基づく「苦しみ」が「安らぎ」へ移行する流れ図」を参照】
◆以上の通り、修行者の此岸における「苦しみ」が、彼岸の「安らぎ」へ変身(移行)する様を称して、「修行者は、此岸から彼岸へ渡ることができた」と言う。
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【序文3】般若心経が教示するものは何か? 暗示するものは何か?
◆修行して(徳行を重ねながら智慧をレベルアップさせ)、すべては空〔無〕であると気がついたならば、
「此岸(即ち、苦しみと煩悩の、この、うつせみの世界)から、
彼岸(即ち、苦しみと煩悩のない世界、安らぎの世界、涅槃の世界、理想の世界)へ渡ることができる。」と、般若心経は教示している。・・・【末尾三六〜三八頁を参照】
◆般若心経が暗示していることは、
「此岸(即ち現世)には、山よりも大きく海よりも深い、「悲しみ、苦しみ、煩悩」という現世固有の罪深い呪(のろ)いが、ドロドロと、うごめいている。
その、うごめく呪いの中で徳行を重ねながら修行し、現世固有のうごめく呪いを鎮め消滅させてこそ、初めて、此岸から彼岸へ渡る資格が生まれ、道が開ける」ということであろう。
―【以下、省略します。】―
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