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カイラーサナータ寺院第16窟:カイラーサナータ寺院
シバ神を祭ったヒンズー教寺院

「カイラーサ」とはシバ神の住むヒマラヤのカーラーシュ山の事。「カイラーサナータ」は「カイラーサの殿様」、シバ神そのものにちなんで名づけられている。

これら寺院や塔は、高さ35m、幅60m、奥行90mの空間に、玄武岩の1枚岩を上から彫り進んで作られており、何処にも継ぎ目がない。約300万トンの石が掘り出されている。

内部一体なぜ、岩山を彫ってこんな大きな寺院を作ろうと思ったのだろうか?

岩石を彫って作られたものとして、ペトラ(ヨルダン)のエルカズネがあるが、ここはそれとは全く違う。エルガズネは、外見は素晴らしいものの内部は何も無く、肩透かしを食らった記憶がある。エローラはその内部の彫刻が素晴らしく、構造も複雑に入り組んでいる。ここは建築家が作ったと言うより、芸術家の発想で作られたものに感じる。

奥の隅からまた、エジプトのピラミッドの様に岩を切り出し、運び、積み重ねるよりも、掘り進む方が楽だったに違いない。

建築家の挑戦心より、芸術家の表現願望が勝った結果なのかもしれない。

カイラーサナータ寺院、期待通りの迫力だった。
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