 デリーから南東に200Km、車で４時間。途中、市場でビール（45ルピー、1ドル強だから相場かな）を買い、ほろ酔い加減でいると、牛の大群に囲まれた。かなり車の往来が激しいところなんだけど、ごく自然に、周りも牛も驚く様子もなく、淡々と．．．。さてアグラーだけど、ここは古代アーリア人のインド侵入の最前線で、アーリア・アグリと呼ばれていたそうな。 16世紀にムガール王朝が建てられた町、第３代皇帝アクバルが首都を置いた。 町中をシャムナー川が蛇行する。その川に面して、第５代皇帝シャー・ジャハーンが建てた、あの有名なタージ・マハルがある。マハルから1Kmほど離れて、堅固な要塞 アグラー城がある。シャー・ジャハーンが晩年を過した城で、なんとも悲しげ。町から南西に20Kmいくとアクバルが建設した王都ファーティプール・スィクリーがある。ここも世界遺産の一つ。  この日、４月１１日、北インド（パンジャブ州）ではスィーク教のお祭り『バイサキー』が行われていた。特に今年はスィーク教生誕300周年にあたり特に盛大で、数百メートルにわたって祭りの行列が続く。驚いたことに、その行列には大型給水タンク車、発電機車が混じり、何人かは目も眩まんばかりの街灯を手に行進している。 アグラーはムガール帝国の光と影、華やかさと寂しさを感じる不思議な街だった。
|