バレエのテクニック
超絶技巧! でも、優雅って人間ワザとは思えない?!


爪先立ち ・びっくり度:★★★
 バレエの特徴の中では、最も分かりやすくて、有名な“爪先立ち”踊り。「ポアントで踊る」または「トウで踊る」という言い方をします。
 「ジゼル」の精霊や、「ラ・シルフィード」の妖精といった、超自然的な役を踊るために考案されたテクニックだと言われています。爪先立ちで踊ることによって、地上から遊離したような「この世のものではない雰囲気」が生まれました。
 基本的に女性だけのテクニックで、爪先部分が固いトウシューズを履きますが、トウシューズを履いて踊るためには、子供の頃からきびしいレッスンを地道に続けないとなりません。舞台上でニッコリ微笑んで、優雅に踊っているバレリーナたちは、みんな、長い間きびしいレッスンを経てきており、そして今もレッスンは欠かせないのです。
 爪先で踊るって、やっぱり、すごいことなんです(@@)


回る回る ・びっくり度:★★★
 「白鳥の湖」で黒鳥オディールが32回転することで有名なのが、通称グラン・フェッテ(グラン・フェッテ・アン・トゥールナン)と呼ばれるテクニックです。
 軸脚は“爪先立ち”で、もう一方の脚をムチのようにヒューンと振り出して回る、という非常に高度な技です。これを32回するだけでもびっくりですが、最近の傾向として、ムチ脚の振り出し1回に対して2回転(ダブル)、3回転(トリプル)したり、「ドン・キホーテ」では手に持った扇を開いたり閉じたりするという、さらにウルトラな技も入れられるようになってきています。
 もちろん男性も、「白鳥の湖」「ドン・キホーテ」などでは、ブンブン音がするくらい回ります(@@)


力持ち ・びっくり度:★★★
 いくらバレリーナが痩せていたって、成人女性なんですから、それなりの体重はあります。それを、軽々と持ち上げちゃうのが男性ダンサーのリフトです。「バレエ踊ってる男なんてヒヨヒヨなんじゃ・・・」なんて思ったら大間違い! 筋トレをすることもあるそうな。
 両手両脚を跳ね上げ、魚が飛び跳ねたような形になったオーロラ姫を、手を使わずに支える「眠れる森の美女」、クララを軽々と肩の上に担ぎあげてしまう「くるみ割り人形」などは、頼れる王子様そのもの! そして、グンと伸ばした片手で高々と恋人キトリを持ち上げてしまう「ドン・キホーテ」のバジルは迫力満点!(@@)


跳びます!跳びます! ・びっくり度:★★★
 舞台上を大きく円を描きながら跳ぶもの、その場で回転しながら跳び上がるもの、上手奥から下手手前に斜めに走りながら跳ぶもの、などなど。さまざまな種類のジャンプがあります。
 スポーツと違うのは、高いだけ、遠くまで跳ぶだけでは、ダメなことです。女性はもちろん、男性にも美しさが求められます。滞空時間が長い、ふわっと浮かんでいるようなジャンプは、やはりこの世のものではありません。
 上手なダンサーのジャンプは、どんなに高く跳んでも、着地する時の音が静かなのもびっくりです(@@)